ダイバーにアオリイカの産卵を観察してもらおうと
串本町の海で、イカの産卵床となる木の枝が沈められました。
串本町の袋港には、町内のダイビングショップで作る
串本ダイビング事業組合のメンバーらが集まり、
山から切り出された木の枝を3隻の船に積み込んで、
ダイビングポイントに向け船を走らせました。
串本町の海域では例年4月から6月にかけて
アオリイカの産卵行動が観察できることから、
組合ではイカの産卵場所の確保などを目的に
十数年前から毎年、海底に産卵床を設置しています。
アオリイカは太平洋と日本海沿岸に分布し、
胴の長さが45センチ前後と、沿岸域で生息するイカとしては大型に分類され、
これから夏にかけて海岸近くの浅瀬の海藻や岩の隙間などに産卵します。
木の枝の産卵床はこうしたアオリイカの習性を生かしたもので、
産卵シーンが手に取るように観察できるとあってダイバーの人気となっています。