近い将来の発生が予想される南海トラフ巨大地震などに備え、田辺市が避難困難地域に建設を進めていた「津波避難タワー」が完成し、
このほど落成式が行われました。
田辺湾に面した田辺市芳養松原地区で行われた津波避難タワーの落成式には地元の人や関係者ら約40人が出席しました。
式では田辺市の真砂充敏市長が「防災、減災を県と協力してこれからも取り組んでいきたい」と挨拶し、
住民代表で松原町内会の山本とし子会長が「津波避難タワーを活用し、住民の防災意識向上に努めていきたい」と述べました。
完成した津波避難タワーは鉄骨造りで、高さ9.75mのところに、およそ50人が収容できる建物が設置されていて、
室内には簡易トイレスペースや毛布、水、食料などが収められた備蓄倉庫も設けられています。
また屋上にも避難スペースがあり、合わせておよそ120人が一時避難できます。
タワーが建てられた芳養松原地区は、田辺湾に面していて、南海トラフ巨大地震では浸水深が6.5m、地震発生からおよそ17分で津波が到達するとされ、
市では津波避難施設整備事業として昨年7月からおよそ2億円をかけ建設していました。