新宮市の世界遺産熊野速玉大社の例大祭を締めくくる「御船祭」が行われ手漕ぎの船の速さを競う「早船競漕」が繰り広げられました。
熊野速玉大社の御船祭は、ご神体を乗せた「神幸船」を、神が休憩するとされる熊野川上流の「お旅所」まで案内する神事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
祭りの見どころは「早船競漕」で、市内9つの地区が出した9隻の早船にそれぞれ11人の若者が乗り込んで下流の川原を一斉に出発、およそ1.6km上流にある御船島を目指します。
若者らは、威勢のいい掛け声とともに豪快に水しぶきを上げながら櫂を漕いで島を時計回りに3周し、抜きつ抜かれつの白熱した勝負を繰り広げました。
やがて、早船が川原に到着すると、川岸に詰めかけた人たちからは拍手や歓声が上がっていました。
このあと、ご神体を乗せた朱塗りの神幸船が御船島を周り、神事は滞りなく終了しました。